ウイルスと言えば、普通は人から人へと感染して増殖し、病気にかからせる病原体のことです。ところが、コンピュータの世界にもウイルスが存在します。「コンピュータウイルス」と呼ばれるもので、悪意を持った人間によって作られたプログラムのことです。
病原体のウイルスは、人間の体内に侵入し、そこから空気感染などで他の人間へと広がっていきます。「コンピュータウイルス」も、コンピュータのなかに侵入して、そこからインターネットのホームページや電子メール、ファイル共有ソフトなどを経路に感染していきます。
病原体のウイルスが発病すると、発疹ができたり高熱を出したりと、人体に大きな影響を及ぼします。ときに深刻な状態に至る場合もあります。「コンピュータウイルス」も同じように、コンピュータに不具合を生じさせ、データを破壊したり、起動できなくさせたりします。
このような「コンピュータウイルス」の脅威を防ぐためにも、ウイルス対策ソフトなど、さまざまな対策をとっていきましょう。
また、感染から発病まで潜伏するタイプの「コンピュータウイルス」も存在します。このタイプのものは、一定の条件(例えば、20XX年1月1日に発病など)を満たすまで姿を現しません。潜伏中の「コンピュータウイルス」を発見するためにも、定期的にウイルス対策ソフトなどでチェックすることが大事です。
「コンピュータウイルス」のなかには、ウイルス自身をメールに添付して勝手に送信するものもあります。これは感染を広げるためです。
メールソフトに登録されたアドレス宛に送信されてしまうので、もしあなたがこのタイプのウイルスに感染していたら、知り合いに迷惑をかけることにもなります。
ところで、電子メールには通常のテキストメールのほかに、画像を使用したりデザインを加えることができるHTMLメールがあります。
HTMLメールは便利ですが、その反面、テキストメールに比べてウイルスに感染する危険性が高いので注意しましょう。
メールソフトの一部は、初期設定でHTMLメールが使われるようになっているものがあります。メールソフトの設定を変更することで、テキストメールにすることができます。
メール利用時のセキュリティ設定(独立行政法人 情報処理推進機構)
また、インターネットから無料ソフトなどをダウンロードして実行した際に、ユーザが意識しないうちにインストールされ、気がつかない間に銀行のサイトログインパスワードなどの重要情報やアクセス履歴等を外部に送信してしまう、コンピュータの設定をユーザの意図しない設定に変更してしまうなどの不正行為を行うプログラムもあります。これは「スパイウェア」と呼ばれており、近年被害が広がっています。
「スパイウェア」はコンピュータに保存されている文書ファイルや名簿ファイルといった重要情報を盗み出したりします。
まさにコンピュータに忍び込んだ「スパイ」というわけです。
さらに、コンピュータを悪用することを目的に作られた悪性プログラムで、ウイルスの一種である「ボット」というものもあります。
「ボット」がコンピュータに感染すると、そのコンピュータは、インターネットを通じて悪意を持った攻撃者(以下「攻撃者」という)によって外部から遠隔操作されてしまいます。 遠隔操作の具体的な例として、「迷惑メールの大量配信」、「特定サイトの攻撃」等の迷惑行為をはじめ、あなたのコンピュータ内の情報を盗み出す「スパイ活動」など、深刻な被害をもたらします。 この操られる動作が、ロボット(Robot)に似ているところから、ボット(BOT)と呼ばれています。
総務省・経済産業省 連携プロジェクト Cyber Clean Center
以前のコンピュータウイルスは電子メールの添付ファイルとして広がることが多かったため、ウイルス対策ソフトをインストールして電子メールを検査するように設定しておくことで、感染の危険を大きく減らすことが可能でした。
しかし、コンピュータウイルスを作成・配布している悪意を持った人たちは、従来の感染経路、つまり電子メール経由での感染に対策を施すことが常識化したことで感染の拡大効果が薄れてきたことから、他の感染手法を併用するようになってきました。
Winny等のP2P型のファイル共有ネットワーク、ブログやプロフといった読者投稿型の画像・動画サイト、更には悪意を持たない通常のウェブサイトにコンピュータウイルスを紛れ込ませるといった巧妙な手法を用いて、様々な経路から多くのコンピュータにウイルスを感染させようとしています。
感染手法の多くは「ぜい弱性」と呼ばれるコンピュータプログラムの欠陥を悪用しています。
お使いのオペレーティングシステム(OS)、ワープロ、表計算、メーラ、ウェブブラウザ等のアプリケーションソフトウェアに見つかった「ぜい弱性」を修正するプログラム(セキュリティアップデート、パッチ等と呼ばれます)が公開されたら、すぐに適用することが最も重要な心得です。
次に重要な心得は、ウイルス対策ソフトをインストールし、推奨される頻度でデータファイルの更新を行うことです。
ただし、ウイルス対策ソフトはインストールしただけでは十分に働くわけではありません。
多くのウイルス対策ソフトはインストール時にメーカー推奨設定となっていますが、コンピュータの使い方、インストールされているアプリケーションは人それぞれですから、メーカー推奨設定が誰に対しても万全とは限りません。
設定の意味を知り、自分にとって最適であるように調整する必要があるかもしれません。
コンピュータウイルスは著作権侵害の商用音楽又は商用動画といった違法コンテンツに潜んでいることが多いようです。
「うまい話にはワナがある」のは現実の世界でもインターネットの中でも同じです。
甘いワナにつられてコンピュータウイルスに感染しないよう、注意深く、そして、自制的であることを心がけましょう。
各関連機関のホームページで常に最新情報をチェックしておきましょう!